【高校生向け】ITパスポート受験のメリット・デメリットを経験者が解説

どうも、高2でITパスポートに合格したきむりょです。

高校でITパスポートの受験を勧められたけど、どれくらい難しいんだろう?

頑張って試験に合格したら、なにか有利になったりするのかな?

この記事では、ITパスポートの概要や、高校生にとっての難易度を、合格率のデータに基づき紹介しています。

また、高校生がITパスポートを受験するメリット・デメリットについても詳しく解説します。

ITパスポートとは

ITパスポート(正式名称:ITパスポート試験)とは、IT関連の基礎の試験です。

略称として「iパス(アイパス)」と言うこともあります。

親しみやすい名称ですが、実は国の大臣が情報処理の試験の1つとして認定している、立派な国家資格です。

名前の由来

ちなみに、ITパスポートという名称には、ITリテラシーが求められる現代において、その知識を有していることを証明するもの(=パスポート)を持って社会で羽ばたいてほしい、という強い思いが込められているそうです。

試験の対象者

試験の対象とされている人について、ウィキペディアで見てみましょう。

職業人が共通に備えておくべき情報技術に関する基礎的な知識をもち、情報技術に携わる業務に就くか、担当業務に対して情報技術を活用していこうとする者

ITパスポート試験 – Wikipedia

簡単にいうと、「ITを利用する機会があるすべての人にとって役に立つ試験」ということです。

IT系の業務に関わる人が対象、と誤解されることもありますが、ここで言う「ITを利用する人」というのはもっと幅広い意味です。

実際、公式サイトでは「どのような業種・職種でも、ITと経営全般に関する総合的知識が不可欠です」と述べられています。

今の時代、私たちは日々IT技術に触れながら生活しているので、ほとんどすべての日本人が対象の試験、と言えますね。

難易度(レベル)について

情報処理技術者試験として12の試験が制定されています。

その中で、ITパスポートは1番下のレベルに位置づけられています。

情報処理の中では、入門のような試験と言えます。

しかし、易しい試験というわけではありません!

社会人も合わせた全体の合格率は「50%前後」で推移しています。

国家資格としては難易度は低めかもしれませんが、それでも勉強せずに受かるほど簡単ではないのです。

受験方法

2011年より、国家試験としては始めてCBT(Computer Based Testing)方式が採用されています。

これにより、コンピューターを用いて全国の試験場で、1年中受験することが可能になりました。

ITパスポート以外の情報処理の試験は、年1回または2回しか開催されていないので、CBT方式で随時受けられるのはすごくありがたいですね!

高校生でも合格できるのか?

受験資格についてですが、もちろん年齢制限はありません。

実務経験や老若男女を問わず、試験を受けることができます。

ちなみに、現時点でのITパスポート合格の最年少記録は、9歳の小学生とのことです!凄すぎですね…(出典:ニュース記事

高校生の合格率データ

前述したとおり、IT パスポートの合格率は50%前後とされています。

実際に、執筆時点での最新のデータを見てみると、以下のようになっています。

【合格率】

・社会人→63.7%

・学生→45.2%

(うち、高校生→35.1%

・全体→56.5%

また、学生や社会人の内訳ごとの合格率も公開されています。

以下のグラフは、公式HPで公開されている最新の資料から引用したものです。

ITパスポートの合格率のグラフ
ITパスポート合格率のグラフ(2020年4月、公式HPより)

注目すべきは、高校生の合格率です。

他のサイトでは20%程度と記載しているところもありますが、最新のデータだと約35%になっています。

それを低いと見るか、低くないと見るかは人ぞれぞれです。

なお、この受験者には、高校の先生に言われてとりあえず受けた人も含まれていることが想定されます。

実際の合格率は、これより高くなる可能性もある、ということです。

高校生が挑戦する4つのメリット

全国の大学で優遇あり(公式サイト情報)

これは高校生のうちに合格しないと得られないメリットです。

ITパスポートに合格している人は、全国の大学240校で、優遇を受けられると発表されています。(2020年時点)

優遇の内容の例としては、次のものがあります。

  • 学科試験免除
  • 合否判定優遇
  • 点数をプラスする
  • 出願条件として必要
  • 合否判定において優遇する

詳しい大学のリストは、公式HPのリストでご確認ください。

就活で有利になる

仮に大学受験で関係なかったとしても、就活では有利になります。

高校卒業後に就職する人はもちろんのこと、大学卒業後の就活でも大いに役立つと思います。

特にIT系を目指している人は、必ず取っておきたい試験であり、それを高校の時点で周りに差を付けられることは大きなメリットです。

高校生で国家資格に挑戦できる

世間的に、ITパスポートを知らない人はいるかもしれませんが、国家試験と言えば誰でも「すごい試験だ・・・!」と納得してくれると思います。

特に、高校生のうちで合格する人はそこまで多くないので、その分、合格する価値が増します。

高校時代に頑張れた経験は一生もの

高校では、人によっては部活に打ち込んで大会に出たり、学内で優秀な成績を頑張ったりと、それぞれ達成するものがあると思います。

ITパスポートは国家資格ですので、十分それに匹敵する価値があります。

高校生の間に、何かしらに打ち込んで、困難を乗り越えた経験は一生ものの宝になると断言します。

ぜひ、モチベーションを高く保って、ITパスポート試験の合格に挑戦してみてほしいです。

高校生が挑戦する4つのデメリット

ITが苦手な人にとっては辛い

最初のデメリットとしては、「IT系がすごく苦手!」という人にとっては勉強が辛いかもしれない、ということです。

これに関しては人それぞれなので、本屋で参考書を立ち読みするなどして判断するのがいいと思います。

社会人向けの内容もある

内容について、一部ですが、高校生に馴染みの薄いものがあります。(経営、マーケティングなど)

とはいえ、基本的に参考書を1冊こなし、過去問を解くことで合格できると思います。

また、社会に出れば必要な知識でもあるので、勉強しておいて損はまったくないです。

勉強を続けられる人でないと難しい

ITパスポートは決して難しい試験ではありませんが、高校生の段階で合格するとなると、ある程度勉強しなければなりません。

1日1~3時間などと時間を決めて、継続して勉強できる人は問題ないと思います。

部活や受験勉強で忙しい時期は難しい

多くの人は高3になると大学受験のことで手一杯だと思います。

部活に邁進している人や、進学校であれば、もっと早い時期から忙しいかもしれません。

前述したとおり、合格するためにはある程度勉強時間を確保する必要があるので、そういった状況の人にとっては難しいと考えられます。

高校時代に合格したときの話(実話)

ITパスポートの合格証書
実際の合格証書(高2のときに取得)

ちょっと余談ですが、自分が高2で合格したときの話をします。

情報の授業でホームページの作成の超入門みたいなことをやったときに「面白い!」とITに興味を持ち、先生から勧められて受験を決心しました。

試験対策としてやったこととしては、

  • 参考書1冊(『キタミ式イラストIT塾 ITパスポート』)
  • 過去問を数年分こなす

基本はこの2つだけだったと思います。

勉強期間は、だいたい3か月~半年くらいでしょうか。

正直言うと、あの当時の自分は相当要領が悪く、勉強方法も非効率的でした(笑)

そんな自分でもなんとか一発で合格できたので、高校生でも十分、合格可能な試験だと思います!

しかも、その約10年後、ほぼスキルがなかった自分にとって、就活でめっちゃ役に立ちました・・・

詳しくは、以下のプロフィールを見てもらえればと思います。

まとめ

ITパスポートは、すべての高校生が受験できる試験です。

国家資格としては難易度は易しめですが、勉強時間の確保も必要なので、忙しくない高1または高2までに受験することをおすすめします

これからの時代、ITに関する基礎知識は必須といえます。

本記事で述べたメリット、デメリットをそれぞれ見直していただき、少しでもITに興味があるなら、ぜひ合格を目指して挑戦してほしいです!

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